お茶漬けのしみとふるーつ寒天

お手紙風ブログ。それから本と映画、デザイン、アートとなんやかんやを赤裸々に。

野生展 飼いならされない感覚と思考

この展示における「野生」の定義とは、私たちの心の中に眠っている、飼いならされていない、管理されていない、何者にも囚われていない自由な領域のことだ。これが目覚めることによって私たちは新しい分野において活躍をすることができる。

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Between You And I  あなたに続く森》 (青木美歌)

木々、花、それに誘われる昆虫、それを分解する菌類。そして水、空気。これら食物連鎖の関係が一連の作品になっている。水や空気は生き物の体内を循環し巡る。生き物も自然の中で食べ、食べられ世界を巡っている。生き物の究極のかたちは水と空気なのかもしれない。純度の高い生命の形をガラスという手法によって表現した作品。

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土偶》《埴輪》

「かわいい」は縄文時代から存在してきた概念である。自然と文化の中間や水の世界と陸の世界の中間、生物と死物の中間、つまりどこの領域にもカテゴライズされない存在をかわいいと呼んできた。日本人は古来から未来まで「かわいい」を追求し続けるだろう。

土偶は豊穣を祈るための偶像であると同時に、女性的特徴をとりだした、まさに「かわいい」の化身なのである。

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《木彫りの熊》

熊は自然においては人間よりも大きく凶暴な生き物として知られている。しかし、プーさんやTED、テディベアなど「かわいい」存在としても親しまれている。消費社会において「かわいい」、自然界において畏敬の念を払われる二つの側面をもった動物。木彫りの熊は農村で副業として生産され始めたものだ。

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《タイトル不明》(ステファニー・クエール)

粘土から生み出された動物のオブジェ。「土」という自然の素材を使用することによって生まれる動物たちは躍動感にあふれ今にも動き出しそうな空気を湛えている。素材には粘土だけでなく人工物も用いられることがあり、文明と自然の両義性を感じ取ることができる。