お茶漬けのしみとふるーつ寒天

お手紙風ブログ。それから本と映画、デザイン、アートとなんやかんやを赤裸々に。

『エターナルサンシャイン』永遠に恋は光り続ける


記憶を消した二人の恋人が、
再び巡り会い、惹かれあう物語。

孤独な子供の心を
大人は分からないと嘆く、
破天荒で風変わりな女性と、
退屈で面白みのない
シケた人生を送り、
好意を示されるとすぐに恋に落ちてしまう
地味で気弱な男性が出会った時、
二人は穏やかに恋に落ちる。

演出として、ファンタジーな要素が多く盛り込まれている。
ジャンルとしては
恋愛SF。
例えば設定としては
記憶を消してくれる
病院のような会社、(本編ではラクーナ社)が存在する。
また、個人的には海辺にベッドがあるシーンが気に入っている。
ベッドが二人が愛を育んだ場所、
海はそれを流す場所、
と見立て、
浜辺にベッドがありまだ海の中に入っていないことを考えると、
なんだか恋人を忘れきれないという感じがして切なくなってくる。

記憶と記憶の間を遡り縫って
最新の最後の記憶までたどり着いた時
別れはやってくる。

しかし皮肉にも記憶を消したくて消したにも関わらず、
また巡り会い、
届いたカセットテープに入った
記憶を消す前の問診での罵詈雑言を聞いても関係を始めてしまう。

運命や必然というのはこういうものなのかもしれない。

また、大切な記憶が嫌な、
忘れてしまいたいほどの記憶に変わってしまった時、
それは本当に消していいものなのか
問いかけられる作品だった。

そして、
辛いことがあってもそれを乗り越えて絆が強くなる
というメッセージ性を感じ取ることができた。

物語構造が記憶、
というものと絡められている所為か
ずっと見ていないとあらすじがわからなくなるくらい巧妙だった。

なんとなくBGMがわりに流していてもいい感じの映画。
とにかく映像が美しく、
物語という名の音楽
を流しているようなミュージックビデオのような印象を受けた。

鮮明な画面でなく、
若干粗くて白っぽい画面であるところもよかった。
コミカルな要素も所々にありクスっと笑えてよかった。

エターナルサンシャイン
永遠の陽光
一度別れてしまってもまた巡り会い、
その恋は永遠に暖かく光り続ける
という意味が込められているというように感じた。

冬の中恋を暖める二人の男女の姿が眩しい作品。